「新築なのに完成品(完成済み)が販売されていると、売れ残りでは?」と不安に思われる方は少なくありません。ですが、完成品=売れ残りと決めつけるのは正確ではありません。
分譲住宅(建売)には、供給する側の販売戦略や品質確認のしやすさなどの理由から、「完成してから販売する」というスキームが一定数あります。特に近年は、住宅選びの基準として省エネ性能も重視されるようになり、「完成した実物を見て判断したい」というニーズも高まっています。
分譲住宅の売り方は、大きく2タイプ(+関連形)
分譲住宅の供給は、主に次の2タイプに整理できます(愛知県豊田市でも一般的に見られます)。
1. 先に販売(契約)し、打合せ後に建築するタイプ
(未完成建売・売建に近いイメージ。内外装の色や仕様を一部選べる“セミオーダー”的な形になることがあります)
2. 先に建ててから、完全竣工後に販売するタイプ
(完成済みの建売。現物を確認してから購入判断ができます)
※これとは別に、「建築条件付き土地」(土地契約後、一定期間内に指定の会社と建物請負契約を結ぶ形)も、検討候補としてよく並びます。
1. 先に契約するタイプ(未完成・売建):選べる反面、完成イメージのズレに注意
先に契約してから建築するタイプは、色・設備などを一部選べるなどのメリットがあります。一方で、初めて家を購入する方ほど、図面や仕様書だけでは生活動線や日当たり・収納量の“体感”がつかみにくく、完成後に「思っていたのと違う」が起こりやすい面があります。
そのため多くの会社は、ショールーム(モデル設備)や施工例、同グレードの完成物件などを用意し、できるだけイメージしやすい工夫をしています。検討時は、同等仕様の完成物を見学し、床材の質感・建具・コンセント位置・収納の使い勝手まで確認しておくと安心です。
2. 完成後に販売するタイプ(完成済み建売):現物確認でき、比較がしやすい
完成済みで販売される建売の利点は、何より現物そのものを確認して判断できる点です。間取りの広さ感、採光、眺望、隣家との距離、道路の騒音、駐車のしやすさなど、図面だけでは分かりづらい部分を確認できます。
また、多棟現場(分譲地)では外観や街並みに統一感を持たせやすく、完成後に内覧会を行うことで地域への周知(販売促進)につながる、という供給側の狙いもあります。
完成品が売られている“主な理由”は、売れ残り以外にもある
完成品が市場に出る背景はさまざまです。たとえば、
- 最初から「完成後販売」を前提に建てている(現物確認ニーズに合うため)
- モデルハウス的に使ってから販売する(一定期間の内覧・販売活動のため)
- 契約解除・ローン否決などで再販売になる(買主側事情で発生するケースもある)
このように、完成品=売れ残り、という見方は一面的で、条件が良い物件が含まれていることもあります。
ただし「売れ残りの可能性」もゼロではない。見るべきチェックポイント
一方で、販売期間が長い場合などは、何らかの理由がある可能性もあります。完成品を検討する際は、次をチェックすると判断がぶれにくくなります。
- いつ完成したか/いつから販売しているか(完成からの経過)
- 周辺環境:交通量、騒音、におい、夜の明るさ、通学路・歩行者量
- 書類:建築確認・検査済の有無、設備仕様、保証内容
- 新築の安心材料:構造耐力上主要な部分・雨水の浸入を防止する部分について、10年の瑕疵担保責任に関する仕組み(保険 or 供託)
- 省エネ性能:断熱・設備の水準、説明資料の有無(2025年4月以降は新築住宅等に省エネ基準適合が原則求められる流れのため、比較ポイントになりやすい)
完成品には「現物を見て判断できる」という強みがあります。気になる点は遠慮なく確認し、納得して選ぶことが、結局いちばんの近道です。