中古マンションを選ぶとき、皆さまは何を一番重視されますか?

一戸建てと比べて、マンションは「築年数」を気にされる方が多い傾向にあります。確かにマンションは単独で自由に建替え・大規模修繕ができるものではなく、購入時点の分かりやすい指標として築年数が使われやすいのは自然です。

ただし、築年数はあくまで“たくさんある判断材料のひとつ”。同じエリア・同じ広さでも、古いマンションの方が高く取引されることは珍しくありません。

その差を生みやすい要因が、ズバリ「管理体制(管理の質)」です。

管理体制・メンテナンス計画が重要なチェックポイント

中古マンションの査定・売買の実務では、室内のリフォーム状況(壁紙や設備の新しさ)よりも、共用部分が“計画的に”維持されているかを重視する場面が多くあります。理由はシンプルで、共用部分は個人では直せず、将来の費用負担が家計に直撃しやすいからです。

とくに確認したいのは、次のようなポイントです。

  • 長期修繕計画があり、定期的に見直されているか(計画期間・修繕周期・工事項目)
  • 修繕積立金が「安すぎない」か(安すぎると、将来の値上げ・一時金〈特別徴収〉が起きやすい)
  • 滞納への対応ができているか(積立金が集まらないと、計画が崩れやすい)
  • 直近の大規模修繕の実施状況と、次回予定(外壁・屋上防水・給排水・エレベーター等)
  • 管理会社との契約内容・管理の実態(清掃状況、掲示板、設備点検の記録など)

また近年は、管理の“見える化”も進んでおり、「管理計画認定制度」(自治体による認定)や、「マンション管理適正評価制度」(管理状態を段階評価して公開する仕組み)など、管理の状態を判断する補助材料も増えています。制度は万能ではありませんが、「管理の説明がつくマンションか」を見極めるヒントになります。

そして、裏ワザというほどではありませんが、もし同マンションで賃貸募集が出ているなら、募集賃料や募集期間は人気の“現在地”を知る参考になります(売買よりも賃料の方が相場の反応が早いことがあるためです)。

内覧でそのまま使える「聞く質問10個」(中古マンション)

  • 長期修繕計画はありますか? 計画期間は何年で、最終見直しはいつですか?
  • 直近の大規模修繕はいつ・何を実施しましたか?(外壁/屋上防水/鉄部/配管など)
  • 次回の大規模修繕はいつ予定で、概算費用はどれくらいですか?
  • 修繕積立金はいくらですか? 今後の値上げ予定(段階増額の予定)はありますか?
  • 修繕積立金の残高はいくらですか?(直近の決算書で確認できますか?)
  • 滞納住戸はありますか? ある場合、対応状況は?(長期滞納が多いと要注意)
  • 過去に一時金(特別徴収)はありましたか? 今後発生しそうですか?
  • 管理規約・使用細則の内容は?(ペット/楽器/民泊/駐輪場/リフォーム制限など)
  • 総会議事録(直近1〜2年)で揉めている論点はありますか?(大規模修繕、費用、騒音など)
  • 管理の外形チェック:共用部の清掃状況、掲示物の更新頻度、ゴミ置場、設備点検票の掲示はどうですか?

※可能なら「管理に関する書類一式(重要事項調査報告書、長期修繕計画、決算書・予算書、総会議事録、管理規約)」をセットで確認すると判断がぶれにくくなります。

中古マンションは築年数だけでなく管理体制が価格に影響する(イメージ図)
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(住替えのチェックポイント)