日本では「一国一城の主」という言葉もあるように、かつては一戸建ての購入が大きな目標とされてきました。賃貸に住みながら資金を貯めて分譲マンションを購入し、やがて一戸建てに住み替えるという流れが「住宅双六(すごろく)」と呼ばれてきた背景もあります。
現在ではマンションの品質も向上し、価値観も多様化していることから、必ずしも決まった順序で住まいを選ぶ時代ではありません。だからこそ、それぞれの価値観やライフスタイルに合った住まいを選ぶことが大切だといえるでしょう。
一戸建てのメリットは?
一戸建ては、プライバシーを確保しやすいことや、広さを取りやすいこと、暮らし方の自由度が高いことなどが魅力です。間取りや設備、庭づくりなど「自分たちらしい住まい」を実現しやすい点に価値を感じる方も多いでしょう。
また、建売住宅では完成した建物を確認して購入できるケースが多く、注文住宅では仕様を相談しながら決められるため、完成イメージを持ちやすいよう工夫されています(ただし内容は物件や会社により異なります)。
費用面では、管理は自己管理になる一方で、修繕(外壁・屋根・設備交換など)は計画的に備える必要があります。毎月の管理費がない反面、将来の修繕費を見込んでおくと安心です。

マンションのメリットは?
マンションは、敷地や構造を共用する集合住宅のため、同じ居住面積で比べた場合に一戸建てより価格が抑えられることがあります(エリア・築年数・仕様等により異なります)。
新築ではモデルルームで住まい方のイメージをつくりやすい点も特徴です。ただし、モデルルームの設備・仕様と実際の住戸で異なる場合があるため、標準仕様やオプション範囲を確認しておくと安心です。
管理は管理組合から委託して外部業者が行うことが多く、共用部の維持管理が仕組み化されている一方、管理費・修繕積立金・駐車場代などの継続費用が発生します。将来の大規模修繕も見据えて、長期修繕計画や積立金の状況も確認しましょう。

20年後の減価率を比較すると?
もう一つ考えておきたいポイントは、「古くなっても資産価値がどのように残るのか」という点です。物件の価格は「建物部分+土地(持分)」で成り立っていますが、その比率は一戸建てとマンションで異なります。
一戸建ては土地の比率が大きくなることが多く、建物の価値が年数とともに下がりやすい一方で、土地の価値は立地や地価動向に左右されます。
マンションは建物の比率が相対的に大きくなりやすく、築年数の影響を受けやすい面があります。ただし、資産価値は立地、管理状況(修繕計画・積立金)、建物の規模や仕様、周辺の需給など複数要因で変わるため、「戸建て/マンションのどちらが有利」と一概にはいえません。
それぞれの特徴を理解した上で、将来の住み替えや資産性も含めて検討していきましょう。


それぞれに特徴があるため、どちらが良いと一概に言い切ることはできません。ご自身が住まいに求めること(広さ、立地、通勤・通学、管理の手間、将来の住み替えなど)を整理し、ライフスタイルに合った住まいを選ぶことが大切です。