購入したい不動産が決まりましたら、物件価格だけでなく、諸費用・入居準備費用・今後の維持費も含めて、あらためて資金計画を組み直します。借入条件(適用金利や借入期間など)は申込時点ではなく資金受取(融資実行)時点で確定するケースもあるため、最終段階ほど慎重に確認してください。
「いくら借りられるか」よりも、「将来も無理なく返せるか」がポイント
自己資金(預貯金等)のうち、購入に回せる金額を整理します。このとき、生活防衛資金(急な出費に備える手元資金)を残したうえで、物件価格、購入諸費用、当面の入居費用(引越し・家具家電・火災保険料など)を見積もり、頭金等に充てられる金額を算出します。
「自己資金 -(購入諸費用+入居準備費用+当面の予備費)= 頭金等に充てられる金額」
頭金は「多いほど安心」だが、正解は家計と物件で変わる
頭金を増やすほど借入額が抑えられ、毎月返済額や総支払利息を抑えやすくなります。一方で、頭金に資金を寄せすぎると、入居後の修繕・家電買替え・教育費などに対応しにくくなるため、「家計にとって無理のないバランス」を重視してください。
なお、フラット35は、借入額が建設費または購入価額以内で、100万円以上8,000万円以下と定められています。また、借入条件の考え方として融資率(9割以下/9割超)により金利区分が変わる仕組みがあり、頭金を含めた資金配分が条件面に影響する場合があります。
(融資率は「フラット35の借入額 ÷ 建設費または購入価額」で算出)
どの住宅ローンを選ぶ?(固定・固定期間選択・変動)
住宅ローンは、主に全期間固定金利型、固定期間選択型、変動金利型に分かれます。近年は金融環境の変化により、固定金利・変動金利いずれも動きやすい局面があります。
大切なのは「金利の低さ」だけで決めず、以下をセットで比較することです。
- 返済額が将来どの程度まで増えても家計が耐えられるか(ストレステスト)
- 団体信用生命保険(団信)の内容、上乗せの有無
- 手数料(定率/定額)、繰上返済条件、借換えのしやすさ
- 購入後に必要な支出(修繕・管理費修繕積立金・固定資産税等)を織り込んだキャッシュフロー
当社では、金利タイプ別に複数パターンで試算し、お客様のライフプランに沿って「無理のない返済」を一緒に検討します。
返済期間は「完済時年齢」と「生活の変化」をセットで考える
返済期間は長くすると月々の返済額を抑えやすい一方で、総支払利息が増えやすくなります。
また、商品ごとに上限の考え方があります。たとえばフラット35は、借入期間が原則15年以上(条件により10年以上)35年以内で、上限は「80歳-申込時年齢(1年未満切上げ)」と「35年」のいずれか短い年数です。
お客様のご年齢、今後の教育費・働き方・住み替えの可能性なども踏まえて決定しましょう。
月々の返済額はいくらにする?(基準=審査上限ではなく「家計の余裕」)
目安として、フラット35では「年収に占める年間合計返済額の割合(総返済負担率)」について、年収400万円未満:30%以下/年収400万円以上:35%以下という基準があります(他の借入も合算)。これはあくまで基準(上限)であり、実際には将来の金利上昇やライフイベントを想定して、余裕を持たせた設計が重要です。
返済期間・頭金・金利タイプなどの条件を変えて、複数パターンで月々の返済額を試算します。どのパターンなら生活の質を落とさずに返済できるか、将来の変化にも耐えられるかを一緒に検討しましょう。