住宅ローンをご利用の場合、ローンに付随する団体信用生命保険(団信)などの手続きは、一般的に「住宅ローンの申込み〜融資実行(お借入れ)」までの間に行います。金融機関によっては、ローン本審査の過程で団信の申込(告知)を行い、融資実行までに承諾(加入可否)が確定していることが必要です。
一方、火災保険(+必要に応じて地震保険)などの損害保険は、物件の引渡し後のリスクに備えるため、一般的に「引渡し日(多くは融資実行日と同日)から補償開始」となるように加入手続きを進めます。住宅ローンの条件として、融資実行までに加入内容の確認や証明書類(申込書控・証券写し等)の提出を求められる場合もありますので、余裕をもって準備しましょう。
(目安)住宅ローン×保険の進め方
- 事前審査〜本審査:団信の種類(基本/上乗せ等)を確認、告知内容の準備。火災保険の情報収集・見積り開始。
- 金銭消費貸借契約(ローン契約)〜融資実行:団信の申込・審査(金融機関の案内に従う)。火災保険の申込を完了し、必要書類を提出。
- 融資実行(決済)・引渡し日:火災保険の補償開始(無保険期間を作らない)。
団体信用生命保険(団信)とは?
住宅ローンは高額で返済期間も長いため、返済期間中に万が一のことが起きた場合の備えが重要です。そこで多くの住宅ローンで利用されるのが、団体信用生命保険(通称「団信」)です。
団信は、ローン返済中に債務者が死亡した場合や、所定の障害状態に該当した場合などに、保険金が住宅ローン残高の返済に充当され、ご家族にローン残債を残しにくくする仕組みです。民間金融機関の住宅ローンでは、団信加入が借入条件になっていることが一般的で、保障内容(死亡・高度障害、全疾病、がん等の上乗せ)は金融機関・商品により異なります。
なお、団信は「住宅ローンの新規契約時」や「借換え時」に申し込むのが一般的で、契約後に保障内容の変更ができない(または制限がある)ケースも多いため、内容をよく確認したうえで選択しましょう。
フラット35の団信(新機構団信/新3大疾病付機構団信)について
フラット35(住宅金融支援機構)の団信(機構団信)は、主に「新機構団信」と「新3大疾病付機構団信」の2種類から選択します。加入は任意ですが、加入する団信の種類により借入金利が変わります(金融機関の表示金利は「新機構団信付き」を基準として示されることが多いです)。
金利の目安(新機構団信付き金利を基準)
- 新機構団信:基準(上乗せなし)
- デュエット(ペア連生団信):+0.18%(※新機構団信のみで利用可)
- 新3大疾病付機構団信:+0.24%
- 団信に加入しない(できない)場合:「新機構団信付きフラット35の借入金利-0.2%」
保障内容のポイント
- 新機構団信:死亡、または所定の身体障害状態(例:身体障害者手帳1級・2級等)に該当した場合に、以後の返済が不要となる仕組みです。
- 新3大疾病付機構団信:上記に加えて、3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)の所定要件、または介護(要介護2以上等の所定要件)に該当した場合も、以後の返済が不要となる仕組みです。
また、加入要件(年齢条件など)や告知内容、保障の開始日(資金受取日)などは、制度上のルールが定められています。お客様のご年齢・健康状態、既加入の生命保険、ご家族構成、働き方により「適切な形」は変わりますので、約款・商品概要・金融機関の案内を確認しながら進めることが大切です。
センチュリー21豊川では、住宅ローン手続きとあわせて、団信・火災保険の加入タイミング/必要書類/選び方まで、分かりやすくご案内いたします。